おめぇ握り寿司が食いてえ

様々な小説を紹介

2021-12-01から1ヶ月間の記事一覧

「血の家」 五十七雫

「じゃあ、そこに行けば "征佐"の手掛かりが 分かるって言うのか!?」 「ええ----、この、"系図"にも 書かれているでしょう-----?」 「・・・・?」 総司と禎三の話を適当に切り上げ 征四郎と善波は応接室向かうために 屋敷の通路を歩いて行く 「た、たし…

「血の家」 五十六雫

「ウチの祖父さんだ------、」 「じゃ、じゃあ、 この左側に写っているのが、 安永閥の長、 お前の祖父さんだって言うのか!?」 「------ああ...」 "パサッ" 総司は、握りしめていた写真を テーブルの上に放り投げる 「・・・・」 「・・・・」 「・・・・…

「血の家」 五十五雫

「せ、征四郎くんが、 尚佐御大の息子だと!?」 「尚佐御大が、鴇与家!?」 「(--------、)」 「ああ、どうやら、 神代の集落で聞いた話が本当だとすると、 どうやら、その様なんだが...」 「・・・・」 「------!」 自分達の向かい側のソファーに座って…

「血の家」 五十四雫

「【そうか、分かった-----、】」 「ガチャ」 「何か分かったのか?」 「・・・・」 善波の部屋のソファーに座りながら 携帯を切った征四郎に、善波が視線を向ける 「いや、今、実家の征由に 鴇与の系図の確認と、 尚佐御大の事について それと無く聞いてみ…

「血の家」 五十三雫

"ガチャンッ!" 「あ、明人------」 「ブロロロロロロロロロロ....」 明人を乗せた黒塗りの車が、 鷺代の家を唸る様なアクセル音を響かせ 外へと飛び出していく! 「な、何なんだ、アイツは...」 「-----善波さん」 「-----どうした?」 「車....」 「車? …

「血の家」 五十二雫

「せ、征四郎-----?」 「つ、次の御代が-----?」 「そうで御座います------」 征次は、窓の外から、二人に振り返る 「ちょ、ちょっと待ってくれ...」 「何でございましょう-----」 「い、今の話、色々 おかしいんじゃないかっ!?」 「・・・・」 黙って征…

「血の家」 五十一雫

「まず、何から話せば良いでしょうか-----」 征次は、ぼんやりと庭の景色に目を向ける 「まず、あの村------...」 征次の話の途中で善波が口を開く 「...あの村は、一体何なんだ? あの村の中には、明らかに 最近まで人が住んでいた様な 形跡があったぞ?」 …

「血の家」 五十雫

「そうですか-------」 「ああ、そうだ」 "コポコポコポ...." 征次は、目の前の 囲炉裏(いろり)を囲んで座っている 善波、そして征四郎に、おそらく この焼き場で作ったと思われる湯のみに 茶を入れ、二人の前に差し出す 「お二人とも、あの、"村"へ お入り…

「血の家」 四十九雫

「まさか------っ! そんな事が-------っ!?」 「あら、尤光姉さんだったら とっくにご存じだと思ったけど-----?」 "ガチャンッ!" 「ガチャ」 「そんな事っ! ----有り得る筈は無いでしょっ!?」 「そうだっ!?」 "ドンッ!" 「(・・・・?)」 「オイオ…

「血の家」 四十八雫

「じゃあ、今、君の家に頼んで 写真を取り寄せてる所なのか?」 「------ええ。」 善波の部屋で、征四郎は テーブルの椅子に座りながら 窓の側に立っている善波を見る "チチチチチチチ..." 窓の外に目を向けると、朝の光が差す中 何の鳥かは分からないが 一…