「吉田と川越」 26OS
一方、その頃-------
"ザシュッ!"
「-------も、モル☆♘⌛☢ワヌ...」
"バタッ!
「う~ん? 何だ~?
こいつが、
"神々を超えた存在"
とやらなのか...」
吉田たちがいる
Midlertidig hvileと同じ空間内。
「------アグメノン様っ!」
"バサッ バササッ!
「リュコスか・・・・」
"シュッ シュッ"
「・・・・」
アグメノンは、目の前に倒れている奇妙な姿をした
見た事もない、獣の様な動物を貫いた
自分の手を拭きながら、
Midlertidig hvileの空間内を
赤い翼をはばたかせながら
自分の元へと向かってくる、別の
"悪魔"に目を向ける...
「------キキッ....そいつは...?」
"バサッ バササッ"
アグメノンの側まで寄ってきたリュコスが、
空中で翼をはためかせながら、
足元に横たわっている
奇怪な形をした生物を見下ろす
「そいつは....もしかして、
"神々を超えた存在"ってヤツじゃ...」
「-------さあな。」
"ズシュッ ズシュッ"
「・・・・!」
「まだ、息の根が止まっておらん様だな」
「-------モ、モル▶◀▲◇△・・・!」
「-----何だ、ずい分しつこい奴だな...っ!」
"ズンッ! ズンッ!"
「・・・・◎●☒...」
"ピク...ピク...."
「汚らわしい奴だ」
"スッ"
足元に倒れている、"存在"が
まだ息がある事を確認したのか、
その存在が完全に動きを止めるまで、
アグメノンは鋭く尖った自分の爪を突き続ける
「・・・・」
「ア、アグメノン様・・・?」
「--------....」
地面に倒れている"存在"に対して
激しく爪を突き立てていたかと思うと、
アグメノンは、無意味に周りの天井や
壁を見渡し始める...
「ここは------」
「ア、アグメノン様?」
「------どこなんだ?」
「・・・・・」
"ガンッ!"
「な、何を------」
「ん~....どうやら、
コイツを蹴飛ばしたところで
特に何かある訳でも無いな」
"ゴンッ! ゴンッ!"
「・・・・!」
何も考えていないのか、
地面に倒れて動かなくなった"存在"を
無表情で蹴りつけているアグメノンを見て、
リュコスの赤い顔が、色を失う
「-------------....」
"ピタッ"
「アグメノン様------?」
突然、動かなくなった存在に蹴りを入れ続けていた
アグメノンの動きがピタリと止まる
「・・・やっぱもう一回蹴っておいた方がいいか」
「ッ------!」
"ゴンッ! ゴンッ!"
アグメノンは特に何も考えず
再び目の前に転がった"存在"に目を向けると
何度も、何度も繰り返し蹴りを放つ
「--------、」
"ゴンッ! ゴンッ!"
「・・・・!」
「何だ~ 何か、気に食わんな~」
"ゴンッ! ゴンッ!"
「・・・・」
"ゴンッ! ゴンッ!"
"ガッ! ガガッ!"
音の無い、Midlertidig hvileの空間に
アグメノンの激しい蹴りの音だけが響く....
「-----それっ それっ!」