おめぇ握り寿司が食いてえ

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「吉田と川越」 22OS

f:id:sevennovels:20220219223454j:plain「X-dogに、悪魔か-----」

 

「・・・・」

 

ヘルムートが自分の机の前で

 

何かを喋っているのに、

 

吉田、川越、佐々木の三人は

 

黙って耳を傾けている

 

「-------ヒェッ ヒェッ」

 

「・・・・?」

 

「何かおかしい事でもあるのか?」

 

「いや-------、」

 

「-------....」

 

川越が真剣な表情を見せた事に、

 

ヘルムートの顔も真顔になる

 

「ウィルの奴が、このMidlertidig hvile

 

 の暗証鍵を教えるくらいだから

 

  よっぽどだと思ったが....」

 

「・・・・」

 

「どうやら、お前ら三人には、

 

  ここにいるだけの"理由"が

 

  あるみたいだな------?」

 

「どう言う意味だ・・・・?」

 

「・・・・」

 

"コッ コッ コッ コッ...."

 

「悪魔、それに、越数学--------、」

 

「---------、」

 

ヘルムートが、部屋の中を歩き出したのを見て

 

吉田は、ヘルムート越しに

 

部屋の中に視線を向ける....

 

「今までここに来た連中とお前らはどうやら、

 

  "違い"があるみたいだ-------、」

 

「------"違い"?」

 

無意味に部屋の中を歩き回るヘルムートに、

 

部屋の中にいる三人の顔が強張(こわば)る

 

「お前らはこれから

 

  どうするつもりだ------?」

 

「・・・・」

 

「ただ闇雲に、このV-MONET内を宛ても無く

 

  マルサールの存在を

 

 追って行くつもりなのか・・・?」

 

「そうするしか無いなら、そうするだけだ」

 

「-------ヒェッ ヒェッ」

 

「笑うのか」

 

「--------いや、」

 

笑い顔を見せているヘルムートを見て

 

川越が表情を硬くする

 

「確かに、その考えは結構だが....

 

 だが、ただ宛ても無くこのV-MONET内を

 

 リンクして行くだけじゃ、

 

  到底マルサールの居場所、

 

 MAA-Й(マージュ)には

 

  辿り着けんぞ・・・?」

 

「MAA-Й(マージュ)・・・」

 

「何だ? ソイツは?」

 

「お前さん、MAA-Й(マージュ)も

 

  知らんのか?」

 

「・・・・」

 

佐々木は暗鬱な表情で、自分の足に着けられている

 

スパイリーの足飾りに目を向ける...

 

「それで、このV-MONET内の空間を

 

 先へと進んで行くつもりとは...」

 

ヘルムートは飽きれた様な表情を浮かべ、

 

再び、壺の脇に置かれていた棒を手に持ち、

 

壺の中に、棒を回し入れる...