おめぇ握り寿司が食いてえ

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「23世紀の恋人」 9つめの愛

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「はっ! はっ! はっ! はっ------!」

 

セゲナは、目の前の山に向かってひた走る!

 

「("テニス仙人"------)」

 

"テニス仙人"

 

セゲナの瀬恋愛物質感知器が捉えた信号から

 

その、"テニス仙人"の

 

存在が浮かび上がってくる----

 

「("江戸でも三代続けば老舗だよ")」

 

「はっ! はっ はっ はっ------!」

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

「(こ、ここが-----)」

 

セゲナが暗い夜道を二分程走ると、

 

そこには、大きな岩がたくさん見える

 

山の山頂が見える

 

「(こ、ここに、

 

   "テニス仙人"

 

   が------?)」

 

「・・・よく来たな」

 

「!」

 

「お前が来るのを待っておったぞ・・・」

 

「あ、あなたは?」

 

突然、大きな、

 

セゲナの身の丈(たけ)の二倍ほどありそうな

 

岩場の上に座っていた人影が、

 

岩の下にいるセゲナに向かって話し掛けてくる

 

「ワシは-----

 

  "テニス仙人"じゃ」

 

「テ、テニス仙人-----?」

 

「・・・・」

 

「・・・・?」

 

白い、ローブの様な服を着た老人は

 

岩場の上から夜空に瞬(またた)いている

 

星空を見上げる--------

 

「・・・お前の父、

 

 リヒヤルト・アインシュタイン

 

  若い頃はここでよく

 

  修行をしておったものじゃ----?」

 

「と、父さんを知ってるの?」

 

「・・・・」

 

"ニコリ"

 

「・・・・!」

 

テニス仙人は、セゲナに向かって

 

大きな笑顔を浮かべる

 

「お前の父、アインシュタインが開発した

 

  その、"恋愛物質感知器"-----」

 

「・・・・」

 

セゲナは、手に持っている水晶玉に目を向ける

 

「お前は、その、恋愛物質感知器が発する

 

  "恋愛信号"を受け取り、

 

   この山の中まで来た------

 

   違うか?」

 

「(こ、この人----!)」

 

【ズドンッ!】

 

「!!?」

 

突然、老人が立っていた大きな岩の上から

 

三メートル程下にいた

 

セゲナの所まで飛び降りてくる!

 

「--------な...、」

 

"ニッコリ"

 

「・・・・!」

 

セゲナに向かって

 

老人が満面の笑みを浮かべる

 

「な、なに-----」

 

"スッ"

 

「("ラケット"----?)」

 

「お前がその、恋愛物質感知器が捕らえた

 

  "信号"を、キャッチしたいのなら-----」

 

「-----!」

 

「見事、この"ワシ"を倒してみせよ!?」

 

「-----!?」