「23世紀の恋人」 8つめの愛
「(もしかしたら、ここに-----)」
空に浮かぶ列車の駅で下り、
セゲナはそこから地上まで伸びた
エレベーターに30分程乗り、
暗い、夜の駅の前に立つ-----
「おいっ ねぇちゃんっ?」
「・・・・!」
「ちょっと一杯ひっかけねえか!?」
「・・・結構です」
「そんな事いわねえでよー?
な? 今500円持ってんだよ」
「・・・・」
"パァァァァアアアアアアア"
「・・・?」
セゲナが、手に持っていた恋愛感知器を
酔っぱらいの前に差し出す
「な、なんだ? こりゃ?」
「あなたには、"愛"が足りない-----」
「な------」
"パァァァァァァアアアアアアア"
"カッ!"
「う、うわああああっ」
「(------!)」
セゲナが持っていた水晶玉が強い光を放ち、
酔っぱらいの顔を激しく照らしだす!
「ぐ、ぐわぁああっ」
「------!」
"ダダッ"
「て、てめぇ!?
何しやがったんだッ----!?」
"タッ タッ タッ タッ----
怒鳴り声をあげている酔っぱらいの声を
後ろに聞きながら、セゲナは、駅から離れ、
夜の道をひた走る-------