おめぇ握り寿司が食いてえ

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「23世紀の恋人」 5つめの愛

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「-----シャアッ!?」

 

「セ、セゲナ!?」

 

"ズドンッ!"

 

「・・・・!」

 

炎天下の中、セゲナはテニスコートの上で

 

敵の選手と戦っていた----

 

「セゲナッ!? 

 

  -----させないよっ!?」

 

反対側のコートにいる、試合の相手が

 

大声を叫びながらセゲナに向かって

 

強烈なパックスピンがかかった

 

スマッシュを叩きこむ!

 

「----ハァッ!」

 

「ボンッ」

 

セゲナは、コートに打ち込まれた

 

テニスボールを、両手のバックハンドで

 

相手のコートに叩き返す!

 

「・・・セゲナッ!」

 

"バンッ"

 

「-----ッ!」

 

「ズドンッ!」

 

「ち、チチィィィッ!」

 

「----シッ!」

 

「す、すごい打ち合い-----!」

 

「セゲナ! 頑張って!?」

 

「ボンッ」

 

「ダダダッ」

 

「させないよっ!?」

 

「キュッ!」

 

"ズドッッ!"

 

「・・・・」

 

「す、すごい...」

 

コート上で繰り広げられる

 

激しいラリーに、周りで見ていた

 

同じテニスサークルの仲間達も

 

歯を食いしばりながら、

 

コート上のセゲナと、敵の選手を見る

 

「終わりだよッ!?」

 

「打たせないっ!?」

 

「ボンッ」

 

「ズドンッ!」

 

「(・・・・!)」

 

熱い真夏の日差しがコート上に照り付ける中、

 

終わる事無く続く

 

セゲナと敵選手のラリー....

 

「ハッ!」

 

「ズドンッ!」

 

「------フッ!」

 

「ギュンッ!」

 

相手の選手と激しい打ち合いを

 

繰り広げていたセゲナだったが、

 

何故か、自分の心は

 

どこか別の方を向いていた...

 

「セゲナッ!? 

 

  くらいなっ!?]

 

「・・・・」

 

相手が打ち込んできた

 

カーブがかかったテニスボールを

 

セゲナは無表情で打ち返す!

 

「チッ チチィッ!」

 

「ボンッ!」

 

「ズドンッ!」

 

永遠と続いてく二つのラケットの間で揺れ動く

 

テニスボールのラリー....

 

「甘いんだよっ!」

 

「-----フッ!」

 

「----す、すごい!」

 

「せ、セゲナ!?」

 

「まだだよっ!?」

 

「ボンッ」

 

「(・・・・!)」

 

果てしなく、続いて行く、

 

テニスという名の、戦い----

 

「おらッ!?」

 

「(・・・・)」

 

だが、セゲナは、激しいスピードで飛び交う

 

テニスボールとは別に、

 

昨日の事を思い出していた...

 

「("どこか"で、

 

  "誰か"が、

 

   "私"を、

 

   "愛"してる-----!)」

 

「-----終わりだよッ!?」

 

敵選手が、ジャンプして飛び上がりながら

 

セゲナのコートに向かって激しい

 

スマッシュを叩きつけてくる!

 

「(・・・・!)」

 

セゲナは、手に持っていたテニスラケットを

 

力強く振りかざす!

 

「("遠くで"、

 

   "誰か"が、

 

   "私"の

 

    事を---------

 

   "愛して"る------!)」

 

「------フゥウッ!」

 

セゲナは、素早くステップを踏み、

 

重心を移動させると

 

テニスラケットの正面で、

 

相手が打ち込んできたスマッシュを捕らえる!

 

"ズドンッ"

 

「-----ゥオアッ!」

 

「シュウウウウウウウウッッ」

 

セゲナが渾身の力で放ったスマッシュが、

 

相手のコートに叩きこまれる!

 

「チッ チィィィッ!」

 

「-----シャッ、シャァァッ!」

 

スマッシュが決まったのを見て、

 

セゲナがテニスコートの外に聞こえる様に、

 

大きな叫び声を上げる!

 

「ッ! シャァッ!? 

 

  -------シャッ

 

  シャァアアアアアアアッ!?」

 

「よ~し、試合終了~」

 

「-----シャアッ!」

 

"タタタッ"

 

「セゲナ!」

 

「モラストコラスコブレ・オーブレ...」

 

「すごかったじゃない!」

 

セゲナの元に、同じテニスサークルの

 

仲間である、

 

モラストコラスコブレ・丸木・オーブレイが

 

駈けつけてくる!

 

「180対0でしょ!?」

 

「-----そんな事無い」

 

「・・・・?」

 

試合に勝ったはずなのに、

 

どこか浮かない表情をしているセゲナを見て

 

モラストコラスコブレ・丸木・オーブレイの

 

表情が曇る

 

「せ、セゲナ-----」

 

「-----カランッ」

 

「・・・・!」

 

セゲナは、手に持っていたテニスラケットを

 

隣のサッカー部のグラウンドで

 

サッカーをしている選手に命中する様に

 

放り投げる!

 

「ブンッ!」

 

「----いてっ!」

 

「・・・・・」

 

「せ、セゲナ・・・?」

 

「・・・・」

 

サッカー部の部員にラケットが命中するが、

 

セゲナは、まるで興味が無いのか

 

そのままタオルを手に取ると、

 

無言でコートの入り口から

 

外へと出て行く------

 

"ザッ ザッ ザッ ザッ----"

 

「セゲナ・・・」

 

「("どこか"で、

 

  "誰か"が、

 

   私を、

 

  "愛して"る------!)」