おめぇ握り寿司が食いてえ

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「吉田と川越」 16OS

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「こいつが次の、

 

 "Midlertidig hvile"

 

  の暗証鍵だ...」

 

「・・・・」

 

「2356 1857 1766 7623

 3678 4246 7275 8844

 0860 1776 0130 7310

 3505 7078 6702 8555

 7073 5854 1081 7081」

 

「・・・何だこいつは」

 

吉田は、ウィルのパソコンから

 

自分のパソコンに転送されてきた

 

4ケタの数字の羅列に目を通す

 

「こいつが何か、お前には

 

 分からないか...?」

 

「-------フッ」

 

「------どうした...?」

 

不可解な笑みを浮かべた吉田を見て

 

ウィルが興味深そうな表情で

 

吉田の手元にあるパソコンを見る

 

「------わざわざこんな面倒な

 

  数字の羅列で暗証鍵を送らなくても

 

  もっと簡単に、暗証鍵を

 

 表示できるだろう-----?」

 

「・・・・! 分かるか...」

 

「--------川越」

 

「あいよ」

 

"ピッ"

 

「----------....」

 

"カタッ カタタタタタタタタッ!"

 

「----------、」

 

「(+6o$rnh-iA

   8>?(Ar415Q

  >%:VR1}JUB

  '|)IP{!0s5

  }^"sXUGG-t)

 

   ・・・・)」

 

"カタタタタタタタタタタッ!"

 

「......!」

 

「(tイヹヒヮVOFガホ

  |xプ]JR,ch,

  $dq?ケノIダ&M

  ビヹ{ァザ3ヨ(vル

  ナヶゴ^tdクバnク-----!)」

 

「な、なんて速さだ------っ」

 

「(・・・・・)」

 

"カタタタタタタタタタタタタタッ!"

 

川越が、フレイアの腕輪を翳し、紫電

 

の前でまるでピアニストの様に両手を添えると

 

川越の奏でる様なタイピングに熱を上げたのか

 

紫電-§の内部に設置された

 

ファンが激しい機械音を上げる!

 

「-----こ、こいつは....」

 

「-------川越でこそできる技だな...」

 

"カタタタタタタタタタタタタタッ"

 

"ブォォォォォォオオオオオオオオ-----"

 

「(------...)

 

  -----------Enter.」

 

"ピッ"

 

川越は吉田のパソコンから転送された

 

四ケタの乱数を受け取ると、

 

フレイアの腕輪を翳し

 

紫電-§のキーボードを一人、

 

ピアノを奏でるように紡(つむ)いで行く...

 

「(ドビュッシー....いや....

 

   "モーツァルト"....)」

 

"タンッ! タタタンッ! タタタタタンッ!"

 

「...Nh//www.124.353.248...

 

  Code:"^?,<,?-31%2_."-:[^...」

 

「------さすがだな...」

 

パソコンの前で川越が何かを呟いたのを見て

 

ウィルは口の端を上げる

 

「簡単な乱数、そして特定の乱数表を利用した

 

  暗号だろう...

 

 こんな一昔前の暗号で、

 

  俺達を試そうなんて人が悪いぜ」

 

「----それも、ソイツのおかげって事か?」

 

ウィルは、川越が手に持っている

 

紫電-§に目を向ける

 

"カタッ"

 

「よし、それじゃあ、

 

 "Link"するぞ------」

 

「待て」

 

「-------?」

 

AISUS-zk9に向かって

 

手を伸ばしかけていた吉田を

 

ウィルが後ろから呼び止める

 

「-------何だ?」

 

「こいつを持っていけ」

 

"ビュンッ"

 

「っ・・・ こいつは...」

 

「ICチップだ」

 

「-----何に使うんだ?」

 

ウィルが放り投げて来た、

 

小さな金色の1cm角のICチップに

 

吉田が目を向ける

 

「そいつは、俺と同じ、DAO言語を使う

 

  "上"の世界のダークウェブの連中が使う

 

  ICチップだ...」

 

「・・・・」

 

「ソイツがあれば、俺と同じ

 

  Hope.Incのメンバーなら

 

  お前たちに手を貸してくれるだろう...」

 

「-------助かる」

 

「パソコンが壊れたら、俺のとこに持ってこい」

 

"フッ"

 

吉田、そして川越はウィルに向かって

 

ジェネラルな笑顔を浮かべると、

 

その身をパソコンに預け

 

Midlertidig hvileへと向かって

 

"Link"させて行く....

 

「・・・・・」

 

"シュォォォオオオオオオンッ....